お花見狂言会

2024/03/30

むかしむかし、さくらの花は、冬のあいだ山に帰っていたサ(田)の神さまが郷に降りてきて、人々に春を告げるための大切な花でした。さくらの花びらにのるほどの小さな小さなサの神さまは、春の風にゆられながらさくらの花に座って、ことしも田んぼの作業をはじめるように人々に合図を送ってくれていたのです。だからその花にサの神の座る場所という意味の「さくら」という名をつけて、人々はさくらのお花見をはじめたのです。

春の光を受けて温まった大地には、レンゲの花が咲き、ウグイスは歌い、スミレはキジムシロの花も咲きはじめます。人々は今年も田んぼの作業のはじまりの大切な「お花見の日」にまれ日との芸能者を招き、サの神をたたえ、大地の恵みと人々の幸せを祈願してからお米作りの春の作業をはじめるのです。

木城えほんの郷は、28年前のこの郷のはじまりの時から「みどりのゆりかごの森」を作り続け、そこからわき出す水で田んぼを作り、メダカやドジョウやトンボのヤゴやゲンゴロウも共に棲む「めだかの学校のお米づくり」を続けているのです。春・夏・秋・冬、一年のときのめぐりの中で稲を育ててお米を作り、秋に収穫してご飯をいただく、お米作りの節目ふしめに芸能やコンサートを楽しむ一連の活動に取り組んでいます。

木城えほんの郷の春は、山々にさくらの花が咲く三月三十日の夜、お花見と狂言の夜と田んぼの作業のはじまりが一体に響き合う、「お花見狂言会」からはじまります。

狂言は、心の底から湧き上がる真の笑いを呼び戻し、豊かなユーモアによって人の心を元気にしてくれる日本独特の豊かな芸能です。江戸の初めの頃から四百年にわたり受け継がれ、広く愛されてきた京都の「茂山狂言会」による、「鎌腹(かまばら)」「神鳴(かみなり)」をお楽しみいただきます。

さくらの花咲く山々からまっすぐに天につながる、この郷の自然全体を舞台にする木城えほんの郷の水のステージ。「お花見狂言会」の夜を、どうぞ、お楽しみください。

◆関連リンク
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イベント概要

◆開催日程 2024年3月30日(土)
◆開催時間 開場 17:30/開演 星が輝きはじめたら(18:30)
◆開催場所 木城えほんの郷 水のステージ

◆演目
・「鎌腹」
・「神鳴」

◆出演「茂山狂言会」
・茂山 千五郎
・茂山 宗彦
・松本 薫
・島田 洋海
・山下 守之

◆チケット
・大人…前売 3,000円/当日 3,500円
・小中高生…前売 1,200円/当日 1,500円
・4歳以上…前売 800円/当日 1,000円
※木城町民(大人)は500円引き

◆チケット販売所
・木城えほんの郷
・みやざき子ども文化センター
・宮崎山形屋
・メディキット県民文化センター

日程 2024年3月30日(土)
開催場所 木城えほんの郷
地図
お問い合わせ 木城えほんの郷
電話番号:0983-39-1141