2024年の夏、「木城えほんの郷」は、日本の物語絵の伝統をふまえて、現代絵本の世界に新風を吹き込む画家・斎藤隆夫さんの絵本原画『かえるの平家ものがたり 斎藤隆夫の仕事』展を開催します。
斎藤隆夫さんは、1952年(昭和27年)、埼玉県上尾市に生まれました。二十歳のころから版画家としての仕事を深め、35歳のころ長野県青木村に移住。そこで、瀬川康男氏(『ふしぎなたけのこ』でBIBグランプリ受賞)に出会い、絵本の仕事を展開していきます。
91年、北米の先住民に伝わる神話を題材にした絵本「カガカガ」(こどものとも)を初出。93年には「まほうつかいのでし」(92年こどものとも)で第42回小学館絵画賞を受賞。2002年には、日本の物語絵の歴史の中に新しい一歩を加える「かえるの平家ものがたり」で、現代絵本の傑作として高い評価を得ました。
斎藤隆夫さんの祖父は、日本刺繍の職人で、図柄を一目見ただけで記憶できるという天才肌、父親は旋盤工として金属を精巧に加工する職人。この生活空間で子ども時代を過ごした斎藤さん、天性の職人気質ともいえる銅版画家としての出発から、独特の絵画技法と構成力に裏打ちされた豊かな描写が圧巻です。
源平の合戦を、一万匹のかえると一匹の黒猫という対比で登場させ、その画面には四季折々の野の草花が咲きほこり、かえるの身につける装束や武具は細やかで美しい。ダイナミックに展開する物語に、斎藤さんの精密なお仕事がとても魅力的です。
21世紀に入って25年を経ようとする今、地球温暖化はますます進み、世界の各地で災害がまき起こり、ネット社会の進行で自然から遠く離されていく現代社会にあって、「木城えほんの郷」は、、ゆったりとしたひとかたまりの時間につつまれて自然にひたり、五感全部を使って、さまざまな自然の生命に出会うこと、絵本や昔ばなしのイメージが心に響きあうことが大切だと考えています。
この郷の自然の中で、昔ばなし絵本の傑作「ずいとんさん」や「かえるをのんだととさん」などもあわせて、昔話を絵本に展開する斎藤隆夫の仕事を、どうぞお楽しみください。
★チラシのダウンロードが可能です
・展示案内:ダウンロード
・令和6年度スケジュール:ダウンロード
◆関連リンク
・木城えほんの郷ホームページ
・木城えほんの郷Instagram
・木城えほんの郷Facebookページ
(Facebookアカウントが無くても閲覧可能です)
◆開催日程 2024年7月6日(土)~9月1日(日)
◆休館日 毎週月曜(ただし祝祭日のときは翌日休館)
◆開館時間 10:30~17:00(最終入館 16:30)
◆開催場所 木城えほんの郷
◆入場料
・大人…500円
・子ども…300円(小中高生)
日程 | 2024年7月6日(土)~9月1日(日) |
---|---|
開催場所 | 木城えほんの郷 |
地図 |
|
お問い合わせ |
木城えほんの郷 電話番号:0983-39-1141 |